ハードディスクからのデータを復旧するには大きく二つの作業が行われます。
ハードディスクの物理的な構造上の損傷を処理する作業とデータ・システムの再構築する論理的な処理作業です。共に技術と経験が必要な高難度の作業ですが、物理的な障害の場合、他に論理的な処理作業も行います。そうなので、物理障害の復旧率がデータ復旧技術水準の尺度になります。
論理的な障害 | 物理的な障害 |
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代表的な原因 | 代表的な原因 |
- 人為的操作ミスによるファイル又はフォルダ削除 - フォーマット、初期化(リカバリー) - ファイルシステムの損傷 - ソフトの誤動作によるトラブル - ウイルス感染によるデータトラブル - パーティション削除 |
- ヘッド損傷 - PCB基盤損傷 - 不良セクタ(bad sector)発生 - モーター不良 - ファームウェア(Firmware)損傷 |
代表的な症状 | 代表的な症状 |
- データが開かない - ファイル・フォルダーが見えない - フォーマットしますか?のメッセージ |
- ドライブが認識しない - 異音がする - フォーマットしますか?のメッセージ |
障害状況 | 論理障害 | 物理障害 |
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診断費用 | 無料 | 無料 |
初期診断時間 | 30分 ~ 3時間 | 1時間 ~ 8時間 |
データ復旧作業時間 | 平均 8時間前後 | 2日 ~ 10日 |
復旧費用 | ¥25,000 ~ ¥70,000 | ¥98,000 ~ ¥350,000 |
シーゲイト社からの製品情報(Barracuda 7200.11)によれば、MTBF(システムが故障するまでの時間の平均値)は最新モデルで約160万時間であり、年間故障率は、0.34%です。 この数値はWestern Digital、Toshibaなど、他のメーカーのハードディスクも同様です。
すなわち、1年間ハードディスク1,000本の中で3~4本程度が、故障するということになります。 ただし、これはあくまでも理想的な環境の下で、動作している場合のデータですので、操作ミス等を含めた故障率はもっと高くなります。
データ保存技術はハードディスクを中心に発展してきたため、ハードディスクのデータ復旧技術も、それと伴い研究・開発されてきました。その中でも最も重要なのは、物理的な損傷に対する対応能力になりますが、 DRTCは1997年から最先端の技術で物理損傷に対応していました。いまは、業界最高水準の復旧率を誇っています。
HDDデータ復旧作業について
外付けハードディスクは、持ち運びしやすい、多様な機器にもアクセスしやすい、データバックアップに使いやすいなどの理由でよく使われています。
代表的なメーカはバッファロー(LinkStationシリーズなど)、IO DATAがあります。
インターフェース | 規格 |
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EIDE,IDE (P-ATA),Ultra ATA/66/100/13 | 2.5 ", 3.5" |
SATA (S-ATA) | 2.5 ", 3.5" |
SAS (Serial Attached SCSI) | 2.5 " |
SCSI | Normal SE, Ultra Wide, Differential (WD), LVD, Hot Swappable (SCA)と2.5 " |
ZIF, SSDなど | 1.8"(Hitachi、Toshiba) |
予期せぬハードディスク トラブルは、復旧作業に費用と時間がかかってしまい、データ管理者としては最もダメージが大きい被害です。定期的なデータバックアップによって被害を最小化することは可能ですが、ハードディスクは一つの消耗品にすぎませんので、それに対する意識を持っているのが一番大事だと思います。
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