初期診断は、外見調査、電源・アクセス・音テストなどで行われます。
しかし、障害内容によっては(特に物理的な障害)そのテスト時間を最短にする必要があります。初期診断というのは、その後の全てのデータ復旧作業に関わる作業基準になり、復旧成功率に大きく関わる大事な復旧作業の一部になります。
限られた時間内に正確な診断結果を出さなければならないため、豊富な経験と設備が必要になります。
専門知識がない方による初期診断,復旧作業はデータの損傷を深化させて、復旧失敗の原因に繋がったケースが多いです。もし騒音が発生するなど物理的な障害が疑われる状況ならばひとまず電源を消してください。損傷を受けたメディアに無理な操作を続けて行われると2次障害を誘発させ、データ損傷の拡大につながります。
1. 外部/内部からの衝撃によるハードディスクの破損
2. 過電圧によるPCB回路損傷
3. HDDスピンドル モーター損傷
4. HDDファームウェア損傷
5. ディスク老化
などの物理障害が考えられます。
復旧作業は部品の修理および交替から始まります。データの回復にかかる時間は
1.部品の有無(珍しい部品の場合手配にだけ1-2週もかかる)
2.データ、メディアの損傷程度
3.データの容量(ファイルの数)
によります。
摩耗,スクラッチ,凹みなど外部破損程度を点検します。 火災,浸水などによる表面の異質物を除去します。 衝撃によるヘッドの離脱状態,分解組み立て可否など部品結合状態を点検します。 内部分析のためのクリーンルーム作業をする前、最後に表面のホコリなどをチェックします。
1. 電流、電圧分析(In And Out)
IDE/S-ATA 5V,12V直流電流全ての通路を確認する。特にSpindle Motorに流れる電圧を測定して正常な電圧が供給されているか確認する。
2. RPMテスト(Spindle Motor)
RPMが正常でない時はヘッドのフライングできない為スピンドルモーターの音,ヘッドのReady動作音などを点検する。
3. ヘッドのR/Wテスト
ハードディスクの動きが一番小さいDOSモードでハードディスクにデータを変更させてヘッドのR/Wをテストする。 Readヘッド,Writeヘッドの抵抗値を測定して,ヘッドの状態を測定する。
4. ヘッド スライダー状態分析
ヘッド スライダーがアームに正常に位置しているのかを確認する。 ヘッド スライダー製造会社によってデータが保存されるトラックの位置が異なるためヘッド スライドを確認しなければならない。
5. ヘッドアームの状態分析
ヘッドが正常に動くようにヘッド スライダーを支える役割をするヘッドアームが歪んだり、ヘッドと連結した部分に異常が生じたりして、ヘッド スライダーがまともに固定されないとスライダーによってディスク上にスクラッチが発生することがある。
6. Actuating Coil分析
コイルに磁場発生させ、ヘッドアームを動かしてデータを読み書きするようになっている。通電されていてスピンドルモーターの回転数が正常なのにヘッドが動かなければActuating Coilが損傷した可能性が高い。 ヘッドが正常に作動するかどうかを確認する。
7. プラッター表面分析
プラッターの表面が汚れているかどうかを確認 プラッターの表面にスクラッチが発生していないか確認する。 見えないシリンダー面はヘッドをスライドさせて確認する。
8. スピンドル モーター軸形態分析
何枚ものプラッターで構成されるHDDのシリンダーは常に同じ位置を保っていなければならない為モーター軸がずれてしまうと正常な作動はできない。 スピンドル モーター軸が歪んでいるかりぶれていないかを確認する。
1. 内部分析、項外部分析の内容チェック
2. SA (Service Area)チェック(ROM含む)
3. MBRチェック
4. File systemチェック
5. File stateチェック
1. データ分析
2. クライアント相談
3. クライアント復旧希望データの損傷程度チェック
4. 復旧率測定