コンパクトフラッシュ (CompactFlash, CF) は、小型カード型インタフェース、およびその規格による拡張カード。フラッシュメモリ型メモリーカードとして、ATAフラッシュメモリ、もしくはパラレルATA接続で使われる事が多い。
コンパクトフラッシュは1994年にアメリカのサンディスクによって開発されたため、「コンパクトフラッシュ」という名称はサンディスクの商標である。そのため他のメーカーは商標の使用を避けるため「CFカード」や「CF」といった名称を用いることが多い。以下CFと略称で表記する。
名前は「コンパクト」という語句を用いているものの、汎用拡張カードとしての小型カードであり、2008年現在一般に普及しているフラッシュメモリーカードに分類されるものの中ではもっとも大きい。製品の寸法は42.8mm×36.4mm×3.3mmのTypeIと、少し厚い5mmのTypeIIがある。大きさはPCカードの3分の1程度であるが、PCカード規格の一部として仕様が定められているため、「PCカードアダプタ」と呼ばれる、CFカードの50ピンをPCカードの68ピンへ変換するのみの、非常に安価なアダプタを使用する事でPCカードスロットでも利用することができる。
また、小型のSDメモリーカードやDuoサイズのMSやxDピクチャーカードをCFメモリーカード(後述)に変換するCFカードアダプタが存在する。他にも、CFカードサイズとしては大きくなってしまうが、メモリースティックやスマートメディアなどを、CFカードスロットで利用する為の変換アダプタが存在する。
過去に使用されていた、PCカード規格以前のSRAMカード類を除き、現在デジタルカメラやPDAなどの携帯機器に使用する半導体補助記憶装置の中でもサイズが大きめであるため大容量のものが存在する。一般に流通している最大容量は2008年1月現在32GBまでがある。しかしまだBigDrive(48bit LBA)に対応していない為、仕様上の最大容量は137GBまでである。
CFカードサイズのハードディスク・マイクロドライブやBluetoothなど、拡張スロットに収まる寸法のカードや、CFスロットからはみ出す形の、CFカード型PHSカード、有線/無線LANカードもある。これら消費電力の多いI/Oカード用にCF+規格として電力容量が拡張されている。
内蔵ハードディスク等で使用されているパラレルATAとインタフェース上の互換性を持つため、コネクタの配線変換でIDE変換ができ、汎用のリムーバブルメディアとして以外にも、組み込み機器の起動メモリディスクとしてや、デジタルオーディオプレーヤーの内蔵記憶装置としてなど、内蔵部品としても使われる。またPCカード経由などでもハードディスクの代用として利用されている場合もある。パソコンなどへもIDE変換でパラレルATAやシリアルATA
に直結するアダプタが有る。
設計が古い分、メディアの製造や対応機器の製造に関するノウハウが十分蓄積されていると見られる。100円ショップで売られていた事もある。 現在はその大容量を生かし、一眼レフデジタルカメラなどの高級機器において使用されている。かつては、ニコン・キヤノンを中心にコンパクトデジタルカメラにも使われていたが、今ではコンパクトデジタルカメラ用として使用する記録媒体はほぼSDメモリーカードとなっている(一眼レフにもSDカードを使う機種がある)。